4月
14
2018
法務ズ:今度、蟹江町で法律相談会をしたいんじゃが、どうだろう?
事務員:蟹江町は先生の出身の町ですよね。とてもいいんじゃないですか?
法務ズ:卒業した新蟹江小学校のOBには建築家の黒川紀章さんがおられる。
事務員:先生の親戚ですか?
法務ズ:近くに住んでおられたようだが、親戚ではないようだ。
新蟹江小学校の校歌は、山田耕筰作曲、サトウハチロー作詞だったかな。
信じられないような黄金コンビだ。童謡のようなやさしい校歌で好きじゃった。
蟹江の小学校は皆同じ校歌を歌っていた。
事務員:計画を立てますが、いつごろ相談会を開きますか?
法務ズ:6月ころにしてくださるかな。
事務員:わかりました。先生、せっかくですから定期的に開いたらどうですか?
4月
10
2018
法務ズ:戻りましたぞ。
事務員:予定より早く帰れましたね。場所はすぐわかったんですか?
法務ズ:周辺を車でぐるぐる回ってやっとみつけたよ。
目的の「いきがい支援ディサービスりん」の看板を見つけてほっとしたよ。
こじんまりとした家庭的な雰囲気じゃった。
事務員:先生にアドバイスしてくださった方が関係している施設ですよね。
法務ズ:そうじゃ。社会福祉士の資格を持っておられるので、今後も協力して頂けるようにお願いした。
事務員:社会福祉士との交流ですか。珍しく有言実行ですね。
法務ズ:いつものことじゃろ。これで処遇困難な成年後見の仕事にも安心して取り組める。
なんともいえない安心感があるぞ。
事務員:よかったですね。先生も多くの依頼者から安心してもらえるようにしてくださいね。
4月
04
2018
事務員:法務ズ先生は黒川先生の伯父さんなんですよね。
法務ズ:そうじゃな。その縁でうちの事務所に来てもらった。
まだまだ、ひよっこじゃがな。
事務員:先生はどうして弁護士になられたんですか?
法務ズ:鋭い観察眼、頭脳明晰な判断力を持ち合わせたわしにふさわしい職業といえば
探偵か弁護士しかないじゃろ。
事務員:でも黒川先生は、依頼者に対するやさしい愛情と時には厳しい言葉を学びたいと言っておられましたよ。
法務ズ:黒川君は相変わらず青い。
法律書のどこにも書いてない、仕事と人生そのものからしか学べんことだな。
その点ではわしもひよっこかもしれん。
事務員:せっかく探偵みたいな名前がついているんですから、ズバリと解決してください。
法務ズ:もちろん法律家だから、法律問題はズバリと解決するさ。
それ以外は弁護士が扱う領域ではない。
でもそれを軽視してはいい仕事もできない。
事務員:わかったようなわからないようなことをつぶやくのは止めて
裁判所から裁判の日程調整の件で電話です。
4月
04
2018
法務ズ:Aさんに老健から特養に移動してもらうので、
介護タクシーの手配をお願いできるかな。
事務員:老健がある都市の業者でいいですか?
Aさんも病院、老健、特養と短期間で移って大変でしたね。
法務ズ:本当はよくないんだろうが、永続的に住める施設を探すのはやっかいなもんだな。
事務員:綱渡りでしたね。
法務ズ:わしゃ、走り回ることでは誰にも負けないと思っているが、
老人福祉に詳しい方のアドバイスがなかったらどうなったかわからん。
事務員:後見業務も連携が大事なんですね。
法務ズ:税金は税理士。登記は司法書士。介護関係は社会福祉士。
専門家とチームワークを組むことが大切ということだな。
事務員:先生、社会福祉士のような先生とも交流を深めないといけないですね。
法務ズ:そうじゃな。後見の仕事をやっていくなら必要だな。
事務員:先生、ブログを書いて募集したらどうですか。
法務ズ:ブログなんてかなわん。
4月
01
2018
相談者:法務ズ先生、亡くなった母の相続で相談があります。
私には兄がいますが、その兄と母が同居していました。
母は認知症の症状がでていましたが、
兄一人に母の世話を任せていたこともあって
成年後見の手続をしないで、そのままにしていました。
母が亡くなって、兄から遺産分割の話がありましたが、
遺産が少なすぎるのです。
母は亡くなった父から相当遺産を相続したはずです。
法務ズ:お兄さんは遺産目録を作ってくれたかね。
相談者:いいえ。
法務ズ:お母さんが利用していた銀行はわかるかね。
相談者:はい。ゆうちょ銀行にまとまった預金があったはずです。
法務ズ:では手始めにゆうちょ銀行から取引履歴を取り寄せてくだされ。
相談者:先生、さっそく取引履歴を取り寄せました。母から兄に1年くらい前に
500万円が振り込まれています。
法務ズ:お母さんの認知症はいつころ始まったのかね。
相談者:3・4年前だと思います。かかりつけの医者から説明を受けました。
法務ズ:お母さんに振込手続ができたのか疑問ですな。
お兄さんから話を聞いてみないといけませんな。
もしお兄さんに言われるまま手続をしたとしたら、
あなたはどうなされます?
相談者:どうするか決めかねています。
でも兄からきちんと説明は受けたいと思っています。
先生からお話して頂きたいのですが。
法務ズ:わかりました。連絡してみましょう。
4月
01
2018
昨夜は花見のころの恒例の事務所の食事会。
フレンチのような中華料理のレストラン。
ルシノワサノイズミ。
何も知らずに入ったら、フレンチにしか思えない。
あらかじめシェフに特別な食材をお願いしていたところ、
名古屋の市場では珍しいというオマールブルーの料理を頂けた。
ヨーロッパでは高級食材だそうで、
皆の顔が桜満開状態になった。
事務員の二人には感謝。
弁護士も事務員もそれぞれの生活を充実させていけるような
事務所を目指して
気持ちも新たに頑張っていきたい
と弁護士は内心思うのであった。
3月
30
2018
相談者:法務ズ先生、遺産を処分してしまうと相続放棄はできないですよね。
法務ズ:そのとおりじゃ。だから亡くなった人が多額の借金をしていなかったか慎重に調べないとな。
相談者:そうですよね。私、大変なことをしてしまったかも。
法務ズ:どうしたんですか?
相談者:夫は生命保険の受取人を私にしてくれていたので、保険金を受けとって
子どもの大学の授業料に充てたんです。
でも夫が知人の連帯債務者だったことがわかって、1000万円を請求されているんです。
そんなお金払えないので、相続放棄したいんですが、生命保険金を使ってしまったことを思い出して。
法務ズ:安心なされ。あなたが受取人であった生命保険金は相続財産ではありませんぞ。
あなた自身の財産なので、保険金を使っても遺産を処分したことにはならんのじゃ。
だから相続放棄ができるというわけじゃ。
ところで、ご主人には遺産はなかったのかね。
相談者:はい。生命保険金が夫が残してくれた全てです。
法務ズ:では相続放棄の手続をなさることじゃ。
そんなに難しい手続ではないから、あなたでもできますよ。
相談者:確か3か月内に手続をしなければいけないんですよね。
弁護士費用が高くなければ、先生に頼みたいんですが。
法務ズ:わかりました。では弁護士費用の説明をしましょうか。
3月
28
2018
相談者:法務ズ先生、相続の相談です。私には兄と弟がいます。
父がなくなって、母も何年か前に亡くなっているので、私たち3人が相続人です。
法務ズ:お父さんは遺言書を残されたかね。
相談者:そうだったらよかったのですが。私たちが勧めても書いてくれませんでした。
遺産といっても自宅の土地建物に僅かばかりの預金だけです。
父は脳梗塞で倒れ、亡くなる数年間、弟夫婦が世話をしていました。
法務ズ:立派な弟さんですな。
相談者:はい。大学を出た優秀な弟です。
私は不動産には興味がありません。弟が相続すればいいと思っています。
現金を少しだけもらえれば、他に遺産をいりません。
法務ズ:遺産分割協議はどうなっているのかね。
相談者:兄がその土地に固執していて、険悪な状況です。
これ以上、兄弟の争いに巻き込まれたくないんですが、何かいい方法はありますか?
法務ズ:相続分を弟さんに譲渡したらどうかね。
相続争いから逃れることができるし、弟さんから現金をもらうことだってできますぞ。
後でトラブルにならないように相続分譲渡契約書を作っておきなされ。
相談者:兄には言わなくていいんですか?
法務ズ:お兄さんの承諾はいりません。弟さんとよく話し合うことじゃ。
3月
25
2018
相談者:法務ズ先生、交通事故の相談ですが、相談料はどうなってますか?
法務ズ:交通事故の相談は初回無料だから、安心なされ。
相談者:1年半くらい前に交通事故に遭い、後遺障害11級に認定されています。
保険会社から示談案が届いたんですが、これで合意していいかわからないんです。
法務ズ:示談案を見せていただけるかな。通院慰謝料が低いな。
自賠責保険を基準にしておる。
自賠責保険だと1日につき4200円で計算するんだが、
通院期間と実通院日数を2倍した日数の少ない方をかけて計算するんじゃ。
保険会社の説明を見ると20万円を上乗せしたとあるから
一見得したようにも見えるな。
相談者:違うんですか?
法務ズ:この本をご覧なさい(いわゆる「赤い本」)。
弁護士が保険会社と交渉したり、裁判でも用いられるんだが、
保険会社の提示額は40万円ほど低い。
一番問題なのは、後遺障害の慰謝料じゃ。
165万円の提示額だが、赤い本だと420万円となっておる。
相談者:先生、いい話を聞きました。赤い本の基準で計算し直すように交渉します。
法務ズ:交渉は難しいかもしれませんぞ。
相談者:先生、保険会社はせいぜい10万円アップでそれ以上は無理だと取り合ってくれません。
やっぱり先生から交渉していただけますか?
法務ズ:わしから話してみましょうか。
法務ズ:(相談者に電話して)赤い本の基準で合意すると保険会社が言っておるが、
示談をまとめてもよいかね。
相談者:はい。お願いします。でも保険会社の対応、なんかモヤッとします。
3月
21
2018
法務ズ:(新聞を読んで)Aさんが交通事故で亡くなったって記事に出てるぞ。
事務員:以前相談に来られた方ですね。確かご両親がなくなって兄弟で頑張っている方でしたね。
法務ズ:そうじゃ。趣味のバイクに乗っているとき、事故に遭ったようだな。
事務員:(電話が鳴って)はい。弁護士にかわります。
法務ズ:おお、Bさんか。今、知ったが、お兄さんが亡くなったそうじゃな。
B:葬儀に手配は済んだんですが、これからどうしたらいいかわからなくて、相談に伺ってもいいですか?
法務ズ:わかった。今日の19時に来てくれるかね。
法務ズ:加害者はどうなったかね。
B:警察に逮捕されたそうです。
法務ズ:加害者の家族が葬儀に参列したいと連絡してくるかもしれんよ。対応をどうするか決めておきなさい。
B:どうしてこんなことになったのか。裁判になったら傍聴して、加害者から事故の話を聞きたいです。
法務ズ:傍聴は当然できるが、今は被害者が裁判に参加できる制度が用意されているから相談に乗るよ。
保険会社と示談交渉しなくてはならないし、民事・刑事の両面がからんでくるな。
それにお兄さんがなくなっているので、相続の問題もある。
B:交通事故の示談交渉、相続、刑事手続。複雑なんですね。先生、よろしくお願いします。
法務ズ:一つ一つ説明していくからいいかね。
(次回に続く)