4月
28
2018
事務員:先生、お疲れ様です。尋問はどうでしたか?
法務ズ:妻のAさんが気の毒じゃった。夫のBさんの尋問の途中で法廷を出たので
どうかしたのかと心配したんだが、待合室で倒れておられた。
事務員:気分が悪くなったのですか?
法務ズ:Bさんと一緒の空間にいるだけで、胸が締め付けられてしまったようじゃ。
あの様子を見てるとBさんから逃げ出したのも頷けるわい。
事務員:モラハラですか?
法務ズ:そうじゃ。モラハラの被害を受けた女性は、夫の前では萎縮し、怯えてしまうんじゃ。
Aさんは別居して時間が経っているのに、本当に辛そうじゃった。
事務員:裁判には勝てそうですか。
法務ズ:Bさんの暴言がICレコーダーに録音されておる。
LINEのやりとりもモラハラの立証に役立ちそうじゃ。
メンタルクリニックでモラハラを訴えて診断を受けていることも証拠として提出しているし、
モラハラを認定したうえで、裁判官から和解勧告があるんじゃないかな。
4月
28
2018
幼いときの思い出。
近くの佐屋川に父と夜釣りに出掛け
暗く、ウキも水面も見えなくて
棹先につけた鈴がチリンチリンとなると
獲物がかかった合図。
狙った獲物はうなぎ。
佐屋川は海に通じておらず、名前と違って実際は池だったので
どうしてうなぎが釣れたのか。
どこかで海につながっていたかもしれない。
調べてみると江戸時代に蟹江で採れたうなぎを京都まで運んだという記録があるそう。
江戸時代は蟹江は海岸線なので、うなぎがよく採れたようだ。
昭和30年代から40年代にかけての不思議な話である。
4月
28
2018
事務員:法務ズ先生、プロフィールを作成するので、
まずこの事務所の特徴ってなんですか?
法務ズ:どんな人に来て頂きたいというか、こんな人には合うと思っているのは
話しやすさじゃないかな。
若いころは、非行少年や刑務所でも面接を経験したこともあるし、
弁護士になってからも様々な問題を抱えた人と話を重ねてきて、
自分でも話しやすい雰囲気に心掛けているつもりじゃ。
実際、他の事務所の弁護士と合わなくて
うちの事務所に来られたかたもおられるぞ。
事務員:人によりますよね。
法務ズ:打ち合わせには時間を掛けているかな。
打ち合わせの回数も多いし、
裁判所に対する充実した書面を作るには必要なことじゃと思っておる。
丁寧な仕事を弁護士に求めるなら、うちの事務所がいいぞ。
事務員:自慢ですか。
法務ズ:依頼者には経過説明のメモとかいろいろお願いすることがあるから
全て弁護士にお任せがいい人は、他の事務所の方がいいかな。
事務員:先生の専門は何ですか?
法務ズ:最近では交通事故や相続の専門事務所もあるが、わしは街弁じゃ。
相続、高齢者問題、交通事故など重点的に取り組みたいと思っておるが、
基本、あなたの街のホームロイヤーだと思うとる。
事務員:交通事故とかだったら、専門事務所の方がいいんですかね。
法務ズ:専門事務所ということで安心感はあると思う。
でも弁護士の信頼感から来る安心感は、打ち合わせの話しやすさとか
仕事の丁寧さなどからくるんじゃと思う。
丁寧誠実な処理をしてくれるかどうかで弁護士を選ぶべきじゃな。
交通事故はうちの事務所でもよく扱っておるしな。
事務員:結局、法務ズ先生に相談するのがいいってことですか?
法務ズ:そういうことじゃ。
事務員:はい、はい。
4月
22
2018
蟹江町の名前の由来は
蟹が多く生息した入り江だからとか。
鎌倉時代はすでに蟹江という地名があったそうなので
歴史のある名前である。
私の出身の新蟹江小学校は、日光川の堤防沿いに建てられ、
学校の敷地の端が堤防であった。
堤防の石垣の隙間に蟹がいて
蟹にいたずらをするのが日課だった。
雨が降ると蟹が道路まで這い出したので
雨上がりの道路には、何匹か蟹が車に轢かれていた。
あの蟹はなんという蟹だったのだろうか?
詳しくないのでよく分からないが、
図鑑をパラパラめくると
ベンケイガニのような蟹だったと記憶している。
いつしかその蟹も町からいなくなって
シンボルマークにしか残っていない。
4月
22
2018
法務ズ:黒川君、Aさんの預金口座の解約手続をしてくれんかな。
黒川:はい。弁護士って預金の解約までするんですか?
法務ズ:結構ある。成年後見人として被後見人の預金口座を解約したり、
遺産分割協議に引き続いて預金口座の解約を依頼されることもあるかな。
黒川:遺産分割協議がまとまれば、相続人で解約すればいいんじゃないですか?
法務ズ:その通りだ。でも実際、解約手続を経験してみるとわかることじゃが、
解約手続は書類をあつめるのが大変なんじゃ。
相続人の戸籍謄本、印鑑証明書、相続人の署名による払戻請求書とか
相続人自らあつめるの労力もいるし、時間もかかる。
黒川:確かに銀行で待たされるのって苦痛ですからね。
法務ズ:だから弁護士が間に入って遺産分割をまとめたような事案では
そのまま解約手続も弁護士に依頼することが多くなるのじゃ。
黒川:分かりました。さっそくAさんの預金口座の解約手続にかかります。
4月
21
2018
稲作農家にとって、これから初夏にかけて
田植えの準備で忙しい季節になる。
私が小学生になる前の蟹江も
田植え前には田んぼに水が張られ
家族、親戚が協力して田植えを行っていた。
部落周辺に点在する田んぼへは、
佐屋川に百姓船を浮かべて移動した。
子どもは遊び半分なのだが、
大人たちに混じって、田植えの手伝いをした。
身体をかがめて稲を植えていく作業は、結構きつかった。
田植えが終わると障子を取り払った大広間で
親族揃ってご馳走をほおばった。
そして集落全体でも
田植えが終わったお祝いにお祭りが行われた。
全国的には早苗饗(さなぶり)と呼ばれている行事だと思うが、
私の記憶の中では「植え付け」と呼ばれていたような記憶がある。
昭和30年代前半の蟹江は、イベントといえば、こうした伝統行事が中心だったと思う。
4月
21
2018
土曜日の昼時を妻とゆっくりした時間を過ごす。
まずは徳川園。
牡丹はところどころしか花が残っていなくて残念だったが、
それでも新緑に包まれた園内を散策して
気分は爽快。
昼ご飯は徳川園の西にあるピオッポ。
事務所にもう少し近ければ、週1回は通いたい店。
トマトクリームソースのパスタランチを注文。
人気店なので、次から次へとお客がやってくる。
そして丸明でお肉の買い出し。
これでデーゲームのドラゴンズ。
夕方からのグランパスが勝利で終われば、
この上ない週末になる。
何もない平凡な1日、
それが今の私の幸せな時間である。
4月
16
2018
法務ズ:黒川君、不動産の評価方法にはどんな方法があったかね。
黒川:固定資産税評価額による方法、路線価による方法、それに時価による方法があります。
法務ズ:そのとおりじゃ。評価額の高い方からいうとどうなるかな。
黒川:時価、路線価、固定資産税評価額の順です。
法務ズ:そうだな。では相続税の申告のときに用いる方法はどれじゃな。
黒川:路線価です。
法務ズ:そこで本題じゃ。遺留分減殺請求するときに使うのはどの方法かな。
黒川:時価です。
法務ズ:引っ掛からなかったか。相続関係だから、路線価と間違えるかと思ったぞ。
先日、依頼された遺留分減殺の交渉の件。とりあえず不動産業者に査定を依頼してくれんかね。
黒川:わかりました。でもその査定金額で相手は納得してくれますか。
法務ズ:合意ができないと困るな。調停になり不動産鑑定士の鑑定を依頼するとなると
費用が余分にかかることになる。依頼者の方によく説明しておかないとな。
4月
15
2018
相談者:法務ズ先生、いつも父の会社の相談に乗って頂いて有り難うございます。
四十九日法要も終わって一段落つきました。
法務ズ:お父さんとは長いつきあいじゃった。
激動の昭和を生き抜いてきた豪腕の経営者だったな。
相談者:そんな父も母をなくしてからは気が弱くなって
再婚した女性に頼り切っていました。
法務ズ:お母さんにも再婚した女性にも感謝しておられたようじゃな。
相談者:そこで、相談なんですが。
相続人はその女性と私の二人だけなので、法的は2分の1ずつ分けることになるのでしょうが、
私の相続分を多くしたいのです。
私もその方には感謝しますが、先祖代々の財産が分散してしまうのも困ります。
その女性がなくなるとその方には子どもがいないので、
今度はその女性の兄弟が相続してしまいます。
法務ズ:お父さんは会社を経営していたから、なおさらじゃな。
遺言書はないのかね。
相談者:ありません。
法務ズ:ではその女性と話し合うしかないな。
相談者:話し合いに応じてくれるでしょうか?
法務ズ:人間、老後のことを考えると確かにお金はほしい。
でもお金もそうだが、老後の安心感が一番欲しいのじゃ。
その方の安心感を満たし、あなたの希望にも沿えるような遺産分割案を提案できるかじゃな。
相談者:法務ズ先生は、こういった交渉もやっておられるのですか?
法務ズ:やっていますぞ。プランを提案するにはお二人からもっとお話を聞かないといけませんな。
4月
15
2018
法務ズ:蟹江を町だからといって馬鹿にするでないぞ。
蟹江川と日光川の河口は江戸時代には漁港が作られ、
百石船も停泊できて、漁業と商業で栄えた町じゃ。
蟹江川沿いの須成地区では
巻藁船や楽車船を浮かべる川祭りで有名な須成祭りもあって
歴史と文化のある町なんじゃぞ。
幕末から明治にかけては、豊かな伏流水を利用して日本酒が製造され
今でも山田酒造、甘強酒造などがよく知られている。
佐屋川はヘラブナ釣りのメッカ。
尾張温泉もあって
今でも川や水との関係が深い町じゃな。
事務員:先生、気が済みましたか。